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CO2を多く出しているのは企業か家庭か?

 CO2を多く出しているのは企業でしょうか?家庭でしょうか?2007年3月8日の北海道新聞に興味深い記事がありました。
 NPO法人「気候ネットワーク」(京都)は、2005年度に国内で排出されたCO2のうち51%は発電所や製鉄所など排出量上位の150事業所から排出されたと発表しました。年間CO2排出量の上位には石炭火力発電と高炉製鉄が並び、道内からは北電苫東厚真火力発電所が998万トンで6位に入りました。
 約5,000万世帯ある家庭や、運輸、オフィス、中小規模の事業場などの排出量は合わせても37%だそうです。
 この150事業場が国全体での排出量に大きな影響があり、仮に150事業場に対し重点的に排出削減義務を課して半減させると国全体で25%減になります。今回は道内で唯一ワースト10入りした発電所でのその取り組みについて調べました。

・石炭火発に替わる代替エネルギー転換への推進
 北海道電力は総発電量の40%が石炭火力です。
電源別発受電電力量構成比(平成18年度)

 CO2を排出しない新エネルギーの推進について 北電の取り組みを紹介します。
 2007年3月9日の北海道新聞で、北電は2008年度から家畜のふん尿などから発生したガスを利用して発電するバイオガス発電や太陽光発電など新エネルギーからの電力購入拡大に乗り出すと報道されました。
 北電は、酪農家などからバイオマスプラントで発電した電力を購入しています。また、一般家庭を中心に購入している太陽光では、割安料金メニュー「ドリーム8」の加入者から電力を購入しています。バイオガスでは購入の契約条件を緩和し、太陽光では購入単価を引き上げるとのこと。
 北電では過去10年間、風力・太陽光は件数で13-30倍、電力で40-150倍に増加。バイオガスも、購入を開始した2001年から件数で16件増、電力で1,130キロワット増と急激に伸びていると報じられました。
 総発電量に与える影響はあまり大きくなさそうです。また、急速な新エネルギーへの転換は発電コストを押し上げ、経営状況の悪化や電力料金への転嫁へ繋がる恐れがあります。
 ところで石炭火力の発電コストは原油価格高騰の影響を受けているのでしょうか。気になります。

一次エネルギー供給量の比較


・CO2削減の意識は高い?
 報道からは公共性の高い業種として取り組みが進んでいるという印象を受けます。
 仮に150事業場が一般の事業場より取り組みが進んでいる状態を前提に総排出量の51%を占めているとすると、即効性・現実的実行可能性のある対応策はないかもしれません。(以前、「日本の石炭火力発電効率を米、中、インドの3ケ国に普及させれば、そのCO2削減効果は日本一国の排出量に相当する13億トンになる」というダボス会議での首相講演を紹介しました。国際的に見て日本は発電技術先進国なんですね。)
 事業場の会社経営の枠組みを超えた政策的な視野からも、今までの取り組み(発電設備のエネルギー効率の向上や新エネルギー推進策など)や更なる取り組みの有無(電力購入拡大など)についての検証が必要ですが、総排出量の削減のカギは家庭や中小規模の事業場などの37%にありそうです。

http://www.hepco.co.jp/
http://www.hepco.co.jp/corporate/ir/data/xls/data14.xls

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北海道新聞から続報

企業の温室効果ガス排出量 鉄鋼・セメント業界が上位(03/29 08:25)
 経済産業、環境両省は二十八日、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)など温室効果ガスについて、二〇〇六年度の企業ごとの排出量を公表した。最も多く排出したのはJFEスチールで、鉄鋼、セメント、石油精製、化学業界が上位を占め、日本、王子、大王の三製紙会社も十一-二十位に入った。

 〇五年改正の地球温暖化対策推進法に基づき、一定量以上を排出する八千九百四十四社の年間排出量を初めて公表した。

 全社の合計排出量はCO2換算で六億四千二十五万トンで、〇六年度国内排出量のほぼ半分を占める。

 今回のランキングの指標は、発電時に出るCO2について、電気を使う企業や家庭の使用量に応じて振り分ける「間接排出量」を用いたが、国際的に主流の「直接排出量」(発電時のCO2を発電した会社に配分する手法)では、東京電力が最大となる。

 東電は間接排出量なら発電所の自家消費分など二百七十九万四千トンで二十七位だが、直接排出量なら六千八百八十八万トンで国内排出量の約5%を一企業で出す計算。北海道電力を含む十社の電力供給事業者が一千万トンを超えた。

 また、輸送部門を除く企業の排出量を、事業所所在地の都道府県別にみると、千葉県が五千二十万トンで最も多く、北海道は二千四百四十四万トンで九番目だった。

北海道新聞から続・続報

230事業所で国内の半分排出 温室効果ガス 06年度、NPO分析(04/12 08:32)
 二〇〇六年度に国内で排出された温室効果ガスの半分は、火力発電所や製鉄所など二百三十事業所だけで排出されたことが、環境NPO、気候ネットワーク(京都)のまとめで分かった。

 地球温暖化対策推進法に基づき、三月に初めて公表された約九千社(約一万五千事業所)ごとの排出量などを基に分析した。同ネットワークは発電時の二酸化炭素(CO2)を電力会社分とする「直接排出量」で計算。約一万五千事業所では国内の温室効果ガス排出量の67%に及んだ。排出量上位の二百三十事業所で50%。上位百事業所で40%、八事業所に絞っても10%を占めた。

 事業所別の温室効果ガス排出については、経済産業省が先に、発電時に出るCO2を、電気を使う企業などの排出とみなす「間接排出量」で計算した数値を公表。約一万五千事業所で国内排出量の半分と発表していた。

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大学卒業後、銀行・官庁勤務を経て、社会人大学院生となる。
環境問題にかかる税金や賦課金制度について研究しています。

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