FC2ブログ

eco鶴雅

 今日は、温泉業界を取り巻く環境への取り組みについて調べてみました。


温泉と石油業界のエコなコラボレーション、カギは「硫黄」(抜粋)
 原油には相当量の硫黄が含まれる。硫黄を含んだガソリンを燃やすとSOx(硫黄酸化物)が発生し、酸性雨などの原因となるため、日本の製油所では徹底的に硫黄を取り除く(脱硫)。つまり、石油を精製すれば、必然的に硫黄がとれる。
 硫黄は様々な工業製品の原料になるが、いまは供給過剰で半分以上を輸出している。行き先は主に中国であり、肥料の原料などに使われるが、最近では中国国内の石油精製工程でも脱硫を徹底し始めており、いずれ自国で賄えるようになると言われる。
 日本では硫黄は「危険物」扱いで備蓄量が限られるため、石油業界では硫黄の用途探しが熱心に行われてきた。その1つが「硫黄固化体」である。
 硫黄固化体とは硫黄を砂とともに固めたもので、100年前から研究されてきた。しかし、どこの土壌にも硫黄を硫酸に変えてしまう微生物がいる欠点を克服できず、本格的な実用に至らなかった。しかし、新日本石油のグループが約10年前から本格的に研究を開始し、ついに微生物による侵食を防いで安定化させることに成功した。改質硫黄固化体「レコサール」と名づけられた新材料は、酸に非常に強く、通常のコンクリートが溶けてボロボロになるpH0.5の環境でも腐食しない。pH1.4の大分の塚原温泉など、従来は3ヶ月に一度の補修が必要だったが、露天風呂を硫黄固化体で施工してからは全く腐食しなくなり、重宝されている。
一方、中性やアルカリ性の温泉では腐食はしないものの、温泉成分の「付着」が問題となる。温泉中のカルシウムやシリカが浴槽や洗い場の床などに強固にこびりつき、「湯垢」とか「スケール」と呼ばれる。これを清掃するには塩酸や硫酸など強酸性の薬剤が使われるが、すると今度は「腐食」も起きるという訳である。
 硫黄固化体を観察するうち、どうも「スケール抑制」にも効いているように見えた。硫黄固化体には明らかにスケール付着が少ない。しかも、付いたスケールは容易に手で払いのけることが可能であった。
 硫黄固化体の普及は、温泉施設の悩みの種だった「腐食」と「付着」の有効な対策として期待されている。腐食を防ぎ、設備の寿命を延ばすことはもちろんエコにつながる。また、強固に付着したスケールを手作業や強い薬剤使用で除去するなどの従来の対策に比べ、環境負荷やコスト負担を軽減できる場合が多い。石油業界の厄介者「硫黄」が、まさに温泉業界の救い手になろうとしており、エコなコラボレーションとして注目されている。
[2009.2.18.http://eco.nikkei.co.jp/column/gmen]




鶴雅グループ、給湯・冷暖房に温泉熱(抜粋)
 ホテル・旅館経営の鶴雅グループは阿寒湖畔の2旅館で、給湯や冷暖房などの熱源に温泉熱を活用する。重油の使用量を83%減らし、二酸化炭素(CO2)排出量を年間2,167トン(34%)削減。経費も年間約5,300万円少なくなるという。グループの他の旅館にも順次広げ、環境保全と経営の効率化を進めていく。
 温泉熱を利用するのは旅館「あかん遊久の里 鶴雅」と「鄙の座」。源泉から引いた湯を熱交換器に通して水を温め、給湯などに使用。かけ流しなどで少し冷めた湯はヒートポンプで高温に戻し、暖房に使う。工事は3月中旬に終わる予定。
道内旅館大手が阿寒湖畔の温泉ホテルを閉めたことなどから、高温の湯を大量に購入できることになり、投資に踏み切った。総工事額は1億6,600万円。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)から、工事費のうち対象部分の約半額の補助を受ける。(北海道新聞:2月17日)


 NEDO(http://nedo.go.jp)は通商産業省の外郭団体として誕生し、現在は新エネルギーや代替エネルギーの開発に対する補助金業務等を行っています。
鶴雅の例では、経費削減によって約3年で投資額を回収できますが、それに加えて、補助によって2年弱で投資が回収できます。これだと、企業も低リスクで設備投資を行うことができますね。
 硫黄固化体にも共通する長所として、旅館業の特徴である、稼働率にあまり関係なく発生する固定的な費用(温泉施設維持管理費など)を圧縮する経営的な効果が環境保全と両立できることが素晴らしいと思います・
 地熱・温泉熱の活用は、日本にとって大変有益であると思うのでこれからもエコにつながる取り組みについて注目していきたいと思います。

tag : 新エネルギー・産業技術総合開発機構 NEDO 硫黄固化体 硫黄 鶴雅

comment

管理者にだけメッセージを送る

うれしい続報

阿寒湖温泉「鶴雅」 重油使用量85%削減 温泉熱利用システム好調(03/31 14:55)
 【阿寒湖温泉】鶴雅グループ(大西雅之代表)が三月から始めた、温泉熱を冷暖房や給湯に活用する「ゼロカーボンプロジェクト」が好調だ。三十日時点ではほぼ計画通り、重油使用量を85%も削減。同グループは「環境に優しいホテルとしての第一歩を踏み出した」と喜んでいる。

 ホテル「あかん遊久の里鶴雅」で九日から試験運転を始め、二十日から本格稼働させた。同ホテルではこれまで一日に約三千リットルの重油を使用していたが、約四百リットルまで減ったという。四月からは「あかん鶴雅別荘鄙(ひな)の座」でも実施する。

 プロジェクトは新たに三十二本の泉源を確保し、最高六十七度になる温泉水の熱を熱交換器を通して給湯や冷暖房に利用する。排水もヒートポンプで温度を上げて再活用する。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)からの補助金も受け、約一億六千万円をかけてシステムを整備した。

 二〇〇九年度は〇八年度比で年間重油使用量の83%、二酸化炭素(CO2)排出量の34%を削減する計画。同グループの黒滝博常務は「予想を上回って順調。『鶴雅』では二台あるボイラーがほとんど動かなくなり、重油使用量が激減している」と話している。(渡辺佐保子)
FC2カウンター
検索フォーム
プロフィール

itaxes

Author:itaxes
大学卒業後、銀行・官庁勤務を経て、社会人大学院生となる。
環境問題にかかる税金や賦課金制度について研究しています。

Twitter
 
リンク
全記事表示リンク

全ての記事を表示する

最近の記事+コメント
カテゴリー
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

ユーザータグ

爆笑問題 雇用保険料率及び国庫負担の推移 整理解雇の4要件 ワイルドスピード グーグル 硫黄 丸井今井 すき家 民主党のマニフェスト  インフルエンザの感染者数 野田聖子 子飼弾 「カエル!ジャパン」キャンペーン ボリューム・ゾーン サクラクレパス AFLO メディア統制 マイカー保有の生涯コスト サムライジャパン 公訴時効 サイバー攻撃 クレジット・デフォルト・スワップ 銀行員 母親になる環境 ボールサイン80 新型と季節性 青少年に推奨できる番組は週3時間程度 反知性 労働契約法 自治体クラウド アメリカ合衆国法典18編213章3281条憲法第84条 クラウド・コンピューティング 新エネルギー・産業技術総合開発機構 超過死亡概念 ハイブリッドカー 合格発表 プレップ憲法 中小企業の資金繰り支援 NEDO 公務員のリストラ 厚生労働省 自治体のWTO違反懸念 ロースクール 失業率は遅行指標 メディアリテラシー 派遣切り ゲーム理論 逆進性アプローチ 丸井さんを助けよう 租税法ゼミ マイカーは依存性の高い嗜好品 派遣村 アニメの殿堂 三越 ワクチン製造中止 終戦の日 ユニクロ 日本はガラパゴス化している 八月革命説 一人勝ち ワークライフバランス 東京都排出量取引制度 エコ価値 外国人 自民党と共産党の連立 丸井さんの強み 金融商品取引法 中国 グリーン・ニューディール 金融強化法 丸井今井再建 硫黄固化体 日本年金機構 トウキビ 公務員の効率向上の特効薬 コーチャンフォー 久米宏 PUMA エイジフリー 左利き 新司法試験 社会保険庁 スーパー公務員 有機農法 2009年の衆議院総選挙で当選した女性の数 ものづくりの本質 第104回医師国家試験 年上女房 バラエティーが嫌われる5つの瞬間 ジャルエクスプレス 中国からの撤退 高島屋 たばこ税 太陽電池の投資競争 ブリヂストン 平成22年度税制改正要望 過去問 西武百貨店 OECD デンソー セグウェイ 直リンク 08憲章 インフルエンザ 三菱車購入補助 始期付き解約権留保付き労働契約 法科大学院別合格者数 マイカーの外部不経済 不妊治療 三越伊勢丹HD 太陽光発電 憲法記念日 クラウドコンピューティングを自治体が導入 岩隈 超過死亡 正社員の副業 公共政策大学院 プロ市民 一括採用システム 貸し渋り 2事業とは 北海道銀行 鶴雅 調整型紛争解決 女性の雇用問題 プリウスの原価 租税法 北洋銀行 超油性ボールペン ジェットストリーム 中国の人口問題 犯罪の公訴時効撤廃・延長のための刑事訴訟法改正案 ファーストリテイリング ページビュー GDP比2%の財政出動 民事再生法 北海道の百貨店を取り巻く環境 道内百貨店 プロ意識 石綿肺 障害者団体向け割引制度 2010(平成22)年度の雇用保険料率 三面等価の原則 投資の歩留まり グリーン電力証書 法学部の試験に最適のペン 放送倫理検証委員会 丸井さん 父の日プレゼント 排出枠 労働審判 外貨獲得手段 雇用者数の減少 Google.cn リコール 雇用保険料率の推移 ワークシェアリング びまん性胸膜肥厚 郵便法違反事件 三菱鉛筆 Dropbox ドイツ政府補助 個人情報保護条例 勝間和代 泉佐野市企業誘致条例施行規則 トヨタ 全国百貨店売上高 国と企業との「共同不法行為責任」 日本国憲法第39条 テレビは見てはいけない 法化社会 GM 奨励金 男子100mの世界記録の変遷 アスピレーシン・コンシュウーマー 日本民間放送連盟 残価設定プラン 囚人のジレンマと談合 トヨタの時価総額 中国が世界で一番車が売れる市場 派遣労働者をとりまく法的関係 伊勢丹 光復節 italicycle 内定取消の相場 クボタショック 京都議定書